よく聞くあの歯科用語、どんな意味か知っていますか?
2025年9月22日
こんにちは!歯科医師の大石です。
皆さんは、歯医者で「〇〇ですね」「△△しましょう」なんて言われた時、「それってどういう意味だろう?」と疑問に思ったことはありませんか?実は、歯科の世界には独特な専門用語がたくさんあります。
今回は、皆さんが一度は耳にしたことがあるかもしれない歯科用語をいくつかピックアップして、その意味を分かりやすくご紹介したいと思います。これを知っておけば、歯医者さんとの会話ももっとスムーズになるかもしれませんよ!

1. 虫歯の進行度を表す「C1、C2、C3、C4」
虫歯の進行度合いを表現するのに使われるのが、この「C1(シーワン)」「C2(シーツー)」などの記号です。
- C1:エナメル質の虫歯
- 歯の表面の一番硬い層である「エナメル質」に限られた小さな虫歯です。痛みはほとんどなく、治療も比較的簡単に済むことが多いです。
- C2:象牙質の虫歯
- エナメル質の内側にある「象牙質」にまで達した虫歯です。冷たいものがしみたり、軽い痛みを感じたりすることがあります。
- C3:神経まで達した虫歯
- 象牙質の内側にある「歯髄(しずい)」、つまり歯の神経にまで虫歯が進行してしまった状態です。強い痛みを感じることが多く、根管治療(神経の治療)が必要になることがほとんどです。
- C4:歯の根だけになった虫歯
- 虫歯がさらに進行し、歯の大部分が崩壊して歯の根だけが残っている状態です。治療が難しく、残念ながら抜歯になることも少なくありません。
虫歯は早期発見・早期治療が大切です。C1のうちに見つけられれば、削る量も少なく済みますよ。
2. 歯周病治療でよく聞く「スケーリング」と「ルートプレーニング」
歯周病治療で「今日はスケーリングしましょう」「ルートプレーニングが必要です」と言われたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
- スケーリング
- 歯石を除去する処置のことです。歯の表面や歯ぐきの境目に付着した歯石を、専用の器具を使って取り除きます。歯石は細菌の温床となり、歯周病を悪化させる原因になるため、定期的な除去が不可欠です。
- ルートプレーニング
- スケーリングで取り除けない、歯周ポケットの奥深くにある歯の根の表面に付着した歯石や、細菌に汚染されたセメント質(歯の根の表面を覆う組織)を除去し、根の表面を滑らかにする処置です。歯の根をきれいにすることで、歯ぐきが再び健康な状態に戻りやすくなります。
どちらも歯周病治療の基本となる大切な処置です。
3. 被せ物の種類「インレー」と「クラウン」
虫歯を削った後、その穴を埋めたり、歯全体を覆ったりする被せ物にも種類があります。
- インレー(詰め物)
- 虫歯を削った範囲が比較的小さい場合に、部分的に歯を補う詰め物です。例えば、歯の溝や側面にできる虫歯の治療によく使われます。
- クラウン(被せ物)
- 虫歯が大きく進行して歯の大部分を削った場合や、根管治療を行った後に、歯全体を覆う被せ物です。歯の形や機能を回復させ、保護する役割があります

これらの被せ物には、保険適用となる銀歯の他、見た目が自然なセラミックなど、様々な素材があります。
いかがでしたでしょうか? これらの用語の意味を知ることで、ご自身の歯の状態や治療内容について、より深く理解していただけたら嬉しいです。
ご自身の歯のことで気になることや、もっと詳しく知りたいことがあれば、どうぞお気軽に私にご相談ください。皆さんが健康な歯を維持できるよう、全力でサポートさせていただきます!
当院では、患者様一人ひとりに合わせた丁寧なカウンセリングと治療を心がけております。お口の健康は全身の健康にも繋がります。ぜひ一度、お気軽にご来院ください。
皆さんのご来院を心よりお待ちしております。



