【お口ぽかん】それ、クセじゃないかもしれません!
2025年4月21日
こんにちは、歯科医師の蔡です。
お子さんのお口、気がつくと「ぽかん」と開いていませんか?
「ただのクセかな?」と思われるかもしれませんが、実はそれ、“お口ぽかん”というれっきとした症状のひとつです。今回は、この「お口ぽかん」について、原因や影響、そしてご家庭でできる対策についてお話しします。
◆「お口ぽかん」ってなに?
「お口ぽかん」とは、無意識のうちに口が常に開いている状態のこと。
本来、リラックスしているときは、唇が自然に閉じているのが正常です。
お子さんに多く見られる症状ですが、大人でも癖になってしまっている方がいます。

◆なぜ口が開いてしまうの?
「お口ぽかん」には、いくつかの原因があります:
・鼻呼吸がうまくできない(口呼吸)
・舌の筋力が弱い、舌の位置が低い
・歯並びやあごの発達に問題がある
・アレルギーや鼻づまり(慢性鼻炎など)
・習慣的な姿勢(うつぶせ寝や猫背)
原因は一つとは限らず、複数が重なっていることも多いです。
◆放っておくとどうなるの?
「お口ぽかん」は見た目だけでなく、さまざまな影響を及ぼします:
・歯並びが悪くなる(出っ歯・開咬)
・あごの発育に悪影響
・虫歯や歯周病のリスク上昇
(唾液が減って自浄作用が弱まる)
・風邪をひきやすくなる
(口からウイルスが入りやすい)
・集中力の低下や姿勢の悪化


お口が開いているだけ…と思われがちですが、実は全身の健康にも関わる大切なサインなんです。
◆家庭でできるチェック方法
次の項目に当てはまるかチェックしてみましょう。
✅ テレビを見ているときに口が開いている
✅ 食事のときにくちゃくちゃ音を立てる
✅ いびきをかく
✅ 口呼吸が多い
✅ 猫背になりがち
一つでも当てはまるようなら、一度ご相談ください。
◆どうやって治すの?
治療や改善方法は、原因によって異なります。
・鼻づまりなどが原因なら耳鼻科との連携
・舌のトレーニング(MFT)や呼吸法の改善
・歯並びの問題は矯正治療が必要な場合も
・姿勢や生活習慣の見直し

当院では、お子さま一人ひとりの状態を丁寧に診断し、必要に応じて専門的な指導や治療を行っております。
◆まとめ
「お口ぽかん」は、ただのクセではなく、体や心のサインかもしれません。
大切なのは、早めに気づいて、早めに対処すること。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
お子さまの健やかな成長を、私たちがサポートいたします!



