保険治療と自費治療って何が違うの?
2025年9月20日
歯科医師の蔡です。
歯科医院に行くと、治療を受ける際に保険治療と自費治療についての説明を受けた方もいると思います。
一般的に自費治療は高額で、なかなか受け入れにくい側面もあると思いますが、保険治療とどういった面が違うのか簡単に説明したいと思います。
歯科治療には大きく分けて「保険治療」と「自費治療」があります。
同じ治療内容に見えても、使える器具や材料、治療にかけられる時間などに違いがあります。今回はその違いをわかりやすくご紹介します。
1. 精密治療の違い
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保険治療
保険で認められている範囲内で治療を行うため、使用できる機材や工程に制限があります。例えば、肉眼での治療が中心となり、患部の細かい部分までは確認が難しい場合があります。
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自費治療
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用し、肉眼では見えないレベルの細部まで確認しながら治療できます。また、ラバーダム(治療部位を唾液や細菌から守るシート)を用いることで、より清潔かつ精密な治療が可能です。結果として、再発のリスクを抑え、長持ちしやすい治療につながります。
2. 材料の違い
3. 治療にかけられる時間の違い
まとめ
保険治療は「最低限の機能回復」を目的としています。
一方で、自費治療は「より精密に、より美しく、より長持ちする治療」を目指せる選択肢です。
どちらを選ぶかは患者さんのご希望やお口の状態によって異なります。
気になる方はお気軽にご相談ください。
口腔機能低下症について
2025年9月8日
こんにちは!歯科医師の津田です😊
9月に入りましたが暑い日が続きますね☀️
早く涼しく過ごしやすい天候になってほしいです🍁
さて今回のテーマは口腔機能低下症についてです。
まず口腔機能低下症とは、
加齢とともに筋力が落ちていくように、実はお口の働きも少しずつ衰えていきます。
お口の中のさまざまな機能(噛む、飲み込む、話すなど)が複合的に低下している状態を指します。
このお口の機能の衰えを総合的に診断したものが「口腔機能低下症」です。
口腔機能低下症のチェックポイントはこちらの項目です。
1. お口の中の汚れ(口腔衛生)
2. お口の乾燥具合
3. 噛む力(咬合力)
4. 舌や唇の動き(発音や口の動きの速さ)
5. 舌の押す力(舌圧)
6. 噛む能力(咀嚼機能)
7. 飲み込む力(嚥下機能)
これらの項目をチェックして基準値より低い場合は口腔機能低下症と診断していきます。
お口の機能は「食べる」「話す」「表情を作る」など、生活の質に直結します。
特に高齢になると、
• 食事が取りにくくなる → 栄養不足
• むせやすくなる → 誤嚥性肺炎のリスク
• 噛む回数減少 → 脳への刺激減少
といった悪循環に陥りやすいです。
全身状態の健康の影響にもつながります。
口腔機能低下症と診断されたら、お口のまわりの筋肉トレーニングやケアをしていきます。
パタカラ体操というお口の動きを鍛える運動、
舌の運動、
唾液腺マッサージなどのやり方を指導します。
自分は大丈夫と思っていても、もしかしたら口腔機能低下症になっているかもしれないので、まずは検査から受けてみてください!
低下しすぎていると筋力を取り戻すのはとても大変なので、早期に検査して現状を把握することが大切です。
特に入れ歯の方は噛む力が衰えやすいです。
要チェックです!

お口の衰えは、全身の健康への入り口でもあります。
ちょっとした違和感も放置せず、早めのチェックでおいしく・楽しく食べられる未来にしていきましょう!

ナイトガードの作成について
2025年9月1日
みなさんこんにちは!
歯科衛生士の嶋です。
まだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
みなさんは日常生活の中で 「歯ぎしり」や「食いしばり」 を他の人から指摘されたり、朝起きたときに 「顎が疲れてる」 などの経験をしたことはありませんか?
知らない間に歯や顎に大きな負担がかかってしまうことがあります。
そんな時に役立つのが 「ナイトガード」です。
ナイトガードは患者様一人ひとりの歯の形に合わせて作るマウスピースです。
〈使用目的〉
・歯ぎしり・食いしばりから歯を守る
・顎関節への負担を減らす
・被せ物やインプラントなどの補綴物を長持ちさせる
今回は、ナイトガードができるまでの流れを分かりやすくご紹介します。
1. 診察・カウンセリング
まずは歯科医院でお口の状態をチェックします。
・歯や歯ぐきの健康状態
・かみ合わせの確認
・歯ぎしりや食いしばりの症状の有無
患者様のお悩みや生活習慣もお聞きし、ナイトガードが必要かどうかを判断します。
2. 歯の型取り
まずは歯科医院で歯の型をとります。
柔らかい材料をお口に入れて数分待つと、歯の形がしっかりと写し取られます。
この型が、ナイトガードをぴったり作るための大切な第一歩です。

3. 歯の模型を作成
型取りが終わったら、その型に白い固まる材料(石膏)を流して、歯の模型を作ります。
この模型をもとに、ナイトガードの形を正確に整えていきます。

4. ナイトガードの成形
歯の模型に合わせて、透明なプラスチックを温めて密着させます。
こうして、患者様の歯にぴったり合うナイトガードが出来上がります。

5. 仕上げと調整
装置の角を丸くしたり、表面を滑らかに仕上げて完成です。

6.ナイトガードのセット
歯科医師の予約で、完成したマウスピースを実際にお口にはめてみて「しっかりフィットしているか」「噛み合わせは問題ないか」を確認してからお渡しします。初めて装着するときには、快適に使えるように少し調整が必要なこともあります。
※型取りから完成まで1週間ほどです。
ナイトガードは、自分の歯にぴったり合うことで歯ぎしりや食いしばりから歯を守るだけでなく、歯の歯周組織や顎の関節を守る働きもあります。
日常生活で気になる症状がありましたら、ぜひ当院にご相談下さい!
見えないむし歯の怖さ
2025年8月6日
こんにちは。
歯科衛生士の宮内です。
暑い日が続いていますが、皆さん体調はいかがですか?
暑い日には、冷たいジュースやアイスが食べたくなりますよね。
飲み過ぎ、食べ過ぎるとむし歯のリスクが急激にアップします。
要注意です!
今回のテーマは「見えないむし歯の怖さ」についてです。
「縁下カリエス」という言葉をご存知でしょうか?
むし歯といえば、歯の表面にできるものをイメージすると思いますが、
歯ぐきの下(歯肉縁下)で進行するむし歯があるのです。
それが「縁下カリエス」です。

<縁下カリエスの特徴>
• 歯ぐきの下にできるむし歯。
• 通常のむし歯と違い、歯ぐきで隠れているため発見が遅れることが多い。
• 差し歯や被せ物の縁から起こることが多い。
• 装着物の境目がわずかにずれていると、そこに細菌が入り込み、縁下カリエスを引き起こす。
• 進行が早く、深刻なケースになりやすい。
• 歯ぐきの下で進行するため、歯根(歯の根っこ)までダメージが及び、抜歯が必要になる場合も。
このように、歯ぐきの下で進行していくことから、「縁下カリエス」は非常に厄介なむし歯です。
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<縁下カリエスの原因>
1. 適合が悪い被せ物・詰め物
2. 歯周病による歯ぐきの退縮
3. セルフケア不足(歯間ブラシやフロスの不使用)
4. 加齢による歯肉の後退
縁下カリエスの原因は様々です。
何よりも、被せ物の隙間や細かい部分の汚れを除去することで、むし歯を予防することができます。
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<縁下カリエスの症状>
• 初期には自覚症状がほとんどない
進行すると…
• 歯ぐきの腫れや出血
• 被せ物が外れる
• 歯がしみる
• 歯ぐきから膿が出る
• 最終的には歯がグラグラすることも!?
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<縁下カリエスの治療法>
○初期の場合
• 被せ物の除去・再作製
• むし歯部分の除去と樹脂やインレーで修復
○進行している場合
• 歯周外科手術(フラップ手術)で歯ぐきを開いて治療
• 歯根のダメージが大きい場合は抜歯
○抜歯後の選択肢は・・・
• インプラント
• ブリッジ
• 入れ歯
一度、歯を失うとインプラントやBrなどの大掛かりな治療になっていまします。
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縁下カリエスを防ぐには?
1. 定期的な歯科検診(3〜6ヶ月ごと)
2. 精度の高い被せ物を選ぶ(セラミックなど)
3. 正しいブラッシング+フロスや歯間ブラシの使用
4. 歯周病ケア
当院では、何もない方でも3ヶ月ごとのクリーニングを実施しております。
また、1年に1回レントゲン写真を撮影して直接見ることのできない歯の根や骨の状態も確認しています。
問題がない時こそ、歯医者に通ってむし歯の予防をすることが大切です。

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まとめ
縁下カリエスは「気づいた時には手遅れ」となりやすい、非常に厄介なむし歯です。
見た目では分かりづらいからこそ、予防と早期発見がカギとなります。
差し歯や被せ物を入れている方は特に注意し、定期検診とセルフケアを怠らないようにしましょう。
院内勉強会
2025年8月3日
こんにちは!歯科医師の飯田です。
今回は、先日行われた院内勉強会の様子をご紹介します。
普段の診療の裏側では、スタッフみんなでこうした学びの時間を持っています。
今回のテーマは2つ。
1つ目は、矯正治療で使われる「インプラントアンカー」についての実習。
2つ目は、「マイクロスコープを使ったケア」と「患者さんへの伝え方」についての研修です。
■矯正用インプラントアンカーの実習🔩

「インプラント」というと、歯を失った時の治療を思い浮かべる方も多いと思いますが、
矯正治療では、小さなネジのような“支え”を一時的に使うことがあります。これが矯正用インプラントアンカーです。
このアンカーを使うことで、動かしたい歯だけを正確にコントロールできるため、治療の効率や仕上がりに大きく関わります。
今回の実習では、
- CT画像で骨や神経の位置を確認
- 埋入位置や角度を安全に決める
- 模型を使って実際に埋入体験
…という流れで、実践的に学びました。

インプラントアンカーを入れている所

実際に入った所

入った後にCTで確認中
📸 写真でもわかるように、
ミスのないよう真剣な表情で取り組んでいます💡
患者さんに安心して受けていただくためにも、
「どんな装置?」「痛みは?」「見た目は?」といったご不安にもきちんとお答えできるよう、私たちも日々トレーニングを重ねています。
■マイクロスコープ活用と伝え方の研修🔍🗣
後半は、衛生士・TC(トリートメントコーディネーター)チームで、
マイクロスコープの使い方と、患者さんへの説明の工夫について学びました。

マイクロスコープは、最大20倍まで拡大できる歯科用の顕微鏡です。

小さな歯石や炎症、詰め物の劣化など、肉眼では見えにくい部分もはっきり確認できるため、より精密なケアが可能になります。
研修では、
- 使用のコツ(視野確保・ミラー操作など)
- 実際の映像を使った説明の仕方
- 患者さんの「気づき」につながる声かけ
といった、臨床+コミュニケーションの両面から学ぶことができました。
患者さんご自身にお口の中を「見てもらう」ことで、
「自分の歯ってこんな風になってるんだ」と納得が生まれ、
セルフケアへのモチベーションアップにもつながります。
■伝える力も“医療の一部”
今回の研修では、TC(トリートメントコーディネーター)から、
患者さんに治療の選択肢や必要性をどう伝えるかという話もありました。


大切なのは、「ただ説明をする」ではなく「一緒に考える」というスタンス。
治療の内容だけでなく、気持ちにも寄り添った説明をすることが、
信頼関係を深める第一歩になります。
■さいごに
今回の勉強会を通して、
「見えない部分の治療」も「見える化して伝える」ことの大切さを改めて感じました。
これからもスタッフ一同、技術・知識・伝える力をしっかり磨きながら、
皆さまが安心して通える医院づくりを目指してまいります😊
支台歯形成セミナーを受けて来ました!
2025年8月1日
支台歯形成セミナー
ブログを読みに来ていただいた皆さんこんにちは、こんばんは。歯科医師の鈴木です。
今回は美濃焼で有名な岐阜県は多治見市に支台歯形成(しだいしけいせい)セミナーに参加して来ました。
「支台歯形成」とは、歯科治療において、クラウン(被せ物)やブリッジなどの補綴物(ほてつぶつ)を装着するために、土台となる歯を適切な形に削り整える処置のことです。

誤った設計、形成をすることによって以下の弊害が起こる可能性があります。
①被せ物が外れやすくなる
②被せ物が割れやすくなる
③審美的でなくなる
④物が詰まりやすくなったりそれに伴い歯茎に
炎症が起こる
⑤噛み合わせが悪くなる
この事から支台歯形成は、非常に繊細で精密な技術が求められる処置なのです。
これからも患者さんの歯の寿命を最大限に伸ばせられる処置をできるよう精進していきたいと思います。
臨床歯周病学会に行ってきました🪥
2025年7月28日
こんにちは!歯科医師の津田です!
7/26.27に広島県で開催された臨床歯周病学会に行ってきました✈️

原爆ドームの近くの広島国際会議場だったので原爆ドームのまわりも散策しました。

みっちゃんというお店の広島流お好み焼きもいただきました😋

カキフライも食べることができてとても満足でした🦪🤍
さて、学会の内容ですが盛りだくさんで著名な先生だらけの発表でした!
重度歯周病患者さんの歯周病の診査・診断からとても勉強になりました。なんで歯が失われているのか、もともとの咬合の状態はどうだったのか考察していたり、患者さんの生活や今後メインテナンスしやすい口腔内にするために何がベストなのかなどまで考えていたりと、診るべき考えるべきポイントなど学びました。
またさまざまな歯周外科のテクニックを拝見し、きれいなオペの症例だらけで圧倒されましたが、私も歯周外科をして歯周病を治していきたいとモチベーションがとても上がりました💪
一緒に行った衛生士とも歯周外科を一緒にやろうと約束しました!

来月歯周外科のセミナーにも参加予定なので歯周病で悩んでいる患者さまに還元できるよう頑張ります。
最後に尾道ラーメンも食べました🍜
ごちそうさまでした!

なぜだらだら食べはダメなの?
2025年7月14日
ブログを読みに来ていただきありがとうございます。歯科医師の鈴木です。
今回は「なぜだらだら食べはダメなのか?」
についてお話しさせていただきます。
その前に歯の健康を維持するために「脱灰(だっかい)」と「再石灰化(さいせっかいか)」という二つの重要なプロセスを理解する必要があります。
脱灰とは、歯の表面のエナメル質から、カルシウムやリン酸といったミネラル成分が溶け出す現象のことです。
⭐︎原因⭐︎
- 酸の生成: 食事をすると、口の中にいる虫歯菌(ミュータンス菌など)が食べ物に含まれる糖分を分解し、酸を作り出します。この酸によって口の中が酸性になり、歯のエナメル質が溶け始めます。
- 酸性の飲食物: 炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、酢を使ったものなど、もともと酸性の強い飲食物を摂ることでも脱灰が促進されます。
再石灰化とは、脱灰によって溶け出した歯のミネラル成分を、唾液が再び歯に取り込み、修復する自然なプロセスです。

⭐︎メカニズム⭐︎
- 唾液の働き: 唾液には、カルシウムやリン酸といったミネラル成分が豊富に含まれています。食後、口の中が中性に戻ると、唾液中のこれらのミネラルが歯の表面に再び沈着し、溶け出したエナメル質を修復します。
- 酸の中和: 唾液には酸を中和する働き(緩衝作用)もあり、歯が酸にさらされる時間を短くする効果もあります。
- 重要性: 再石灰化は、歯を虫歯から守るための自己修復機能であり、この働きによって、初期の虫歯であれば削らずに治ることもあります。
脱灰と再石灰化のバランス

私たちの口の中では、食事をするたびに脱灰が起こり、その後、唾液の働きによって再石灰化が起こる、というサイクルが繰り返されています。
- 健康な状態: 脱灰と再石灰化のバランスが保たれている状態です。食後の酸性状態から、唾液によって速やかに中性に戻り、溶け出したミネラルが十分に補給されることで、歯は健康を維持できます。
- 一般的に、食後約30~40分程度で口の中は中性に戻り、再石灰化が始まると言われています。
- 虫歯の進行: このバランスが崩れ、脱灰が再石灰化を上回る状態が続くと、歯のミネラルが失われ続け、最終的に歯に穴が開き、虫歯へと進行します。
よって「ダラダラ食べる」習慣は、口の中が常に酸性の状態になりやすく、再石灰化が追いつかなくなるため、虫歯のリスクを高めます。
再石灰化を促進する方法
再石灰化を促進し、虫歯を予防するためには、以下の点に注意することが大切です。
- 規則正しい食生活
- 間食を控える: 食べる回数を減らし、口の中が酸性になる時間を短くすることが重要です。間食をする場合は、時間を決めて1日に1~2回程度に留めましょう。
- ダラダラ食べない: 食事や間食は時間を決めて摂り、長時間にわたって食べ続けることは避けましょう。
- よく噛む: よく噛むことで唾液の分泌が促進され、再石灰化に必要なミネラルが供給されます。
- 糖分を控える: 虫歯菌のエサとなる糖分を多く含む食品や飲料の摂取を控えましょう。特にアメやキャラメルのように長時間口の中に残るものは注意が必要です。
- 再石灰化を助ける食品を摂る: カルシウムやリンを多く含む牛乳、チーズ、ナッツ類は歯を強くします。ビタミンA(緑黄色野菜など)はエナメル質を健康に保つのに必要です。チーズは口の中をアルカリ性に傾ける効果もあります。
- 適切な口腔ケア
- フッ素の利用: フッ素は再石灰化を助け、歯質を強化する効果があります。フッ素配合の歯磨き粉や洗口液の使用、歯科医院でのフッ素塗布は非常に効果的です。フッ素が歯に取り込まれると、より酸に強いフルオロアパタイトという構造が作られます。
- キシリトール: キシリトールは再石灰化を促進し、プラークの付着を防ぐ効果があります。キシリトール入りのガムなどを利用するのも良いでしょう。
- 丁寧な歯磨き: 毎日の丁寧な歯磨きでプラークを取り除くことが、虫歯菌の活動を抑え、脱灰を防ぐ基本です。
- 唾液の分泌促進:
- 唾液腺マッサージ: 唾液腺をマッサージすることで唾液の分泌を促せます。
- 水分補給: 水分をしっかり摂ることで、唾液の分泌を助けます。
- よく噛む食事: 食物繊維の多い野菜などをよく噛んで食べることも唾液の分泌につながります。
- 定期的な歯科検診:
- 歯科医院で定期的に検診を受け、初期の脱灰を発見してもらうことや、フッ素塗布などの専門的なケアを受けることが大切です。
このように、歯の脱灰と再石灰化は常に口の中で行われている現象であり、虫歯予防のためには、再石灰化を促進し、脱灰を抑える生活習慣を心がけることが重要です。
全身の健康と歯周病の関係について
2025年7月7日
みなさんこんにちは!
歯科技工士の今井です。
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ムシムシと暑い日が続いていますね。
こまめな水分補給をして、体調には十分にお気を付けください!
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今回は、【全身の健康と歯周病の関係】についてお話ししていきます。
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歯周病は「お口の病気」と思われがちですが、実は全身の健康とも深く関係している事を知っていますか??
歯ぐきの炎症が全身へ影響を及ぼすことが、近年の研究で次々と明らかになっています。
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そもそも、歯周病とはどんな病気か知っていますか?
歯周病とは、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(細菌のかたまり)によって歯ぐきが炎症を起こす病気です。
進行すると歯を支える骨が溶け、最悪の場合歯が抜けてしまうこともあります。
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◆ 全身の病気との関係
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1. 糖尿病
歯周病と糖尿病は相互に悪影響を与える「二人三脚の関係」です。
糖尿病があると免疫力が低下し、歯周病が悪化しやすくなります。
逆に、歯周病を治療することで血糖値のコントロールが改善することも確認されています。
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2. 心臓病(動脈硬化・心筋梗塞など)
歯周病菌が血管に入り込み、動脈硬化を引き起こす原因になることがあります。
これが心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めるとされています。
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3. 誤嚥性肺炎
高齢者に多い肺炎のひとつで、歯周病菌が唾液と一緒に気管に入り込むことで肺炎を引き起こします。
口腔内を清潔に保つことが重要です。
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4. 妊娠への影響
妊婦さんが歯周病を患っていると、早産や低体重児出産のリスクが高くなるといわれています。
妊娠前後の口腔ケアはとても大切です。
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健康の入り口はお口から!
歯ぐきの状態は、全身の健康状態を映す「バロメーター」です。
毎日の歯みがきや定期的な歯科検診は、お口だけでなく体全体を守る大切な習慣です。
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◆ 歯周病を予防するには?
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① 正しい歯みがき(セルフケア)が基本!
歯周病の原因は歯垢(プラーク)=細菌のかたまり。
これを毎日しっかり取り除くことが第一です。
・歯と歯ぐきの境目を意識してみがく
・やわらかめの歯ブラシでやさしく丁寧に
・1日2~3回、1回あたり最低2~3分みがく
・フロスや歯間ブラシも併用すると効果的!
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✓自分に合ったみがき方や道具は、歯科医院でチェックしてもらいましょう!
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② 歯科医院での専門的ケア(プロケア)
歯周病が進行している場合、歯科医院での治療が必要です。
【初期~中等度の場合】
歯垢が石のように硬くなった「歯石」を専用の器具で取ります。
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【重度の場合】
歯ぐきの中にある歯石を取るための歯周外科手術が必要になることも。
状態によっては、抜歯や再生療法などが検討されるケースもあります。
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③ 定期メンテナンスが大事!
歯周病は「再発しやすい病気」です。
治療が終わっても油断せずに、
・3ヶ月ごとの定期検診
・専門的なクリーニング
・生活習慣の見直し(喫煙・食生活など)
の3つを継続しましょう!
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健康的なお口の維持が、全身の健康を保つことにも繋がります!
歯周病は、今はなにも症状がなくても自分が気づかないうちに進行していることが多い病気です。
・
健康で長生きするために、一度お口の検査をするところから始めてみましょう。
当院はお子様からご高齢の方まで、幅広い年代の方の診療をおこなっています。
ご家族でのご来院も大歓迎です!みなさまのご来院をお待ちしております!
再根管治療のセミナーを受講してきました。
2025年7月1日
こんにちは。歯科医師の大石です。
今回は寺内吉継先生という根管治療の権威のうちの一人の再根管治療についてのセミナーを受講してきました。
根管治療というものは歯科治療のうち難しい処置の一つです。さらに一度根管治療を受けた歯の治療は様々な理由から治療の難易度が上がります。
根管治療が上手くいかない場合抜歯という診断になってしまうことがあります。インプラント治療も非常に良い治療ではありますが、やはり自分の歯を残したい。自分の歯で噛みたいという希望がある方も多く存在します。そういう方にお勧めしているのが自費の根管治療です。
この投稿では根管治療したのになかなか治らない場合の原因や対策などについて今回のセミナー内容に沿ってお話ししていこうと思います。
以前根管治療を行ったのに痛みや腫れが続く場合の原因の一位は詰め物や被せ物の隙間から細菌が侵入するコロナルリーケージです。
その他の原因として根管内外にバイオフィルムが残っていたり、器具が折れていたりヒビが入っていたりすることもあります。

このような問題を解消するための当院での対策を紹介します。
精密な診断:高解像度のCTを用いることで複雑な根管の形態を把握し感染の原因や治療手順を計画します。
精密なアクセス:専用の器具を用い土台の材料を健康な歯を傷つけないように除去します。
徹底した感染源の除去:以前の根管治療で充填された薬剤も感染源となりうるのでこちらも専用の器具を用いて除去します。この際に根管の途中にできた段差なども滑沢にしていきます。また、根管内外に残ったバイオフィルムもさまざまな薬剤を適切に用いて除去します。
最新の設備や材料:最高級のレンズを搭載したマイクロスコープを使用すると極細の根管内の様子も確認できるため確実な処置が行えます。MTA系セメントを使うことで高い封鎖性を確保し場合によっては歯根を伸ばしたり開いてしまった穴を封鎖することもできます。
根管治療は歯を残す上で欠かせない処置です。より長く自分の歯で生活したいとお考えの方はぜひお気軽に相談してください。

