虫歯になりやすい人ってどんな人?
2024年4月30日
歯科助手・トリートメントコーディネーターの川上です。
やっと春が来たと思ったら一気に暑くなりましたね。
暑さに体が慣れませんが、皆さん体調を崩されないようご自愛下さい。
今回は虫歯の原因・虫歯になりやすい人についてお話します。
「甘いものを食べると虫歯になる」と聞いたことがある方は多いと思います。ですが、砂糖だけが虫歯の原因ではありません。
◉虫歯になる原因
虫歯になる原因は「細菌」「糖質」「歯質」の3つの要素が重なった時、時間の経過と共に虫歯が発生します。
・細菌(ミュータンス菌)
ミュータンス菌は、食事やおやつなどで摂取する食べものや飲みものに含まれる糖分を栄養にして増殖し、歯垢(プラーク)となります。ネバネバした歯垢は歯の表面に付着し、糖質から酸を作り出します。その酸が歯の成分であるカルシウムやリンを溶かして虫歯になります。
・糖質
食べものに含まれている糖質は、ミュータンス菌が酸を作る材料に使われます。酸を作りだす細菌にとって、糖分は一番のエネルギー源です。虫歯菌が好む糖の中には、主食に含まれる炭水化物も含まれています。間食が多い人や甘いものをよく摂る習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長い為、虫歯になりやすくなります。
・歯質
歯が作られる時の環境の違いなどで個人差がありますが、エナメル質が薄い人や唾液の量が少ない人は虫歯になりやすいと言われてます。
◉虫歯になりやすい人
・唾液の質と量
唾液は口腔内の食べカスやミュータンス菌などの細菌を洗い流す作用や殺菌する作用があります。
唾液の分泌量が多ければその役割はより強力になりますが、唾液の分泌量が少ないと細菌が流れず口の中で停滞してしまう為、唾液の分泌量が多い人に比べて虫歯になりやすいです。
また、唾液にはサラサラの唾液とネバネバの唾液の2種類があり、サラサラした唾液で分泌される量が多い方は虫歯になりにくいという特徴があります。逆にネバネバの唾液で量が少ない方は虫歯になりやすいです。
・口腔乾燥症
口が乾燥することを口腔乾燥症(ドライマウス)と言います。多くは唾液の減少によって起こります。成人では1日に約1.5リットル分泌されますが、加齢とともに減少します。
唾液が虫歯の進行を抑制してくれますが、唾液が少ないと虫歯の進行を抑えてくれるものがない為、虫歯になりやすくなってしまいます。
・不正咬合(悪い歯並び)
歯を綺麗な状態で保つ為には毎日の歯磨きが重要ですが、歯並びが悪いと歯と歯の間や重なっている部分に磨き残しができてしまう為、その磨き残しが歯垢へ変化し虫歯の原因となってしまいます。
・糖分を含む飲食の回数が多い
糖分を含む飲食物の摂取は、ミュータンス菌を活発にし、酸を発生させます。酸は歯を溶かす為虫歯のリスクを高めます。
甘いものだけに気を付けてれば良いという訳ではありません。炭水化物の食品以外にも果物やスナック菓子も糖を摂取していることになります。
虫歯を予防する為には、糖分の量を控えるだけではなく、摂取する頻度を少なくすることも大切です。
・歯の質が弱い
歯の表面のエナメル質の構造が弱いと、酸に弱く虫歯になりやすい傾向があります。
虫歯になりやすい人となりにくい人では、歯磨きなどの生活習慣、食べ物の好みや食べ方などの食習慣の差、先天的に歯質が弱い人や口腔内の癖の有無などが影響しています。
・正しい歯磨き
・定期的な歯科受診
・規則正しい食事
・水分補給
など、健康的な歯を守る為には良い習慣を身につけ、普段から虫歯を予防することがとても大切になります。
当院でも定期的に歯周病の治療(クリーニング)を受診することをおすすめしております。定期検診を活用して、虫歯になりにくい口内環境を目指しましょう!!